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“どこにいたって聞こえる”-- メロキュア、10年振りのNEWアルバム『メロディック・スーパー・ハード・キュア』がハイレゾで登場!

 絶望的と思われていたメロキュアのハイレゾがついに来た。
上のインタビュー記事にあるとおり岡崎律子作品の多くはデジタルとアナログの過渡期に録音されたために
多くの作品がマスターテープですら厳しい状況にある。

日向「世間的にもちょうど(スタジオの録音がPCM-3348から)Pro Toolsへ切り替わるか切り替わらないかくらいの過渡期で、メロキュアでは最初のシングルからもうPro Toolsを使用してはいるのですが、マスターも楽曲やエンジニアさんによって、デジタルのものとアナログマスターが混在していて」



 メロキュアでさえ、ハイレゾどころかリマスターすら難しいような雰囲気があった。
それでも10年という時を経てリマスター盤とハイレゾがそれぞれ解禁となったのは素直にうれしい。


──さて今作の『メロディック・スーパー・ハード・キュア』をどのように聴いてほしいと考えてらっしゃいますか?

日向「メロキュア的には、ヘッドフォンならではのお楽しみ、というところもずっと意識していて。T/D(トラック・ダウン)のときも、”耳”でも確認しよう、ってよく話していて」

──ヘッドフォンで音を聴くことを日向さんは“耳”で聴く、と仰られてますよね。

日向「ええ、ちょっとしたクセで、つい(笑) そういうと、リーダー(岡崎律子さん)から“じゃあ今まで何で聴いていたの?”ともれなく突っ込まれるのですが(笑)実は、メロキュアは“耳”のなかで、わたしとりっちゃんの立ち位置も決まっていて。あれ、ステージでの立ち位置と逆?と思われるかもしれませんが、実は自分たちから見た立ち位置だったりして」



 ここ5,6年凄まじいほどにオーディオに拘りいくところまで行ってしまった感じではあるが
思い返すとオーディオにずっぽりと嵌まるきっかけになったのは
あのForRITZをSTAXで聴いてのことだ。
 いろいろあって今となってはヘッドホンを使う機会は殆ど無いのだけど
今回のインタビューで当初の自分の感性が間違っていなかったことを確認した。


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そして昨日解禁された24bit/96kHzハイレゾを「ハイレゾ盤」とする。
CDはエソテリックのP03でDSDにアップサンプリングして聴き、
ハイレゾはMacminiを使いiTunesから24/96でDDCを噛ませてから光でD-03へ入れている。

 まず最初にことわっておくと、自分自身最近はメロキュアをそんなに聴いていない。
一時期ききまくっていた頃もあったけれど最近はあえて聴かないようにしている感じだ。
6月に大きく変更が入ったメインシステムでしっかりと聴くのがこれが初めてだ。
 加えて上のインタビューでヘッドホン推奨の文字を見てSTAXを取り出してきた。

STAXに関しては、SRM300とSR404のプア環境のままであるが電源ケーブルをノードストにして少しのドーピングを謀った。

始めに分かりやすいだろう原盤とハイレゾ盤を聴き比べた。
マスタリングの違いより何よりSTAXの性能の高さを今更になって驚いた。
 DACと電源環境が昔とは比べものにならないくらい変わっているのだが
どうやらSTAXのポテンシャルは結構高いようである。加えてLUXMANのJPA10000よりもノードストのHeimdal2のほうが調子が良い。

原盤はDSDにアップサンプリングしているせいもあって非常に音が薄い印象を受ける
そこからハイレゾ盤を聴くとまず始めに楽器の質感がくっきりしているように感じた。
ピアノや鉄琴と言った楽器のディテールが幾分かはっきりしている。
アッコルドで鳴らすと木琴に聞こえてしまう音がちゃんと鉄琴に聞こえるのだ。
また細部の解像感以上に定位感が向上しているのがわかる。
ただ残念なことにボーカルに関してはどうにもならなかったのか擦れ具合はまだまだ気になるレベルだ。
それでも一枚二枚ベールが取れた様な鳴り方なのは確かだ。

ヘッドホンで聴く限りリマスター盤とハイレゾ盤に関しては目に見えるような差は出ていないように思える。
耳の限界を感じるのでリマスター盤とハイレゾ盤の比較はここでは控えることにした。


大鬼門になると思われるスピーカーに移るのだが
このメロキュアは以前からとんでもない苦戦を強いられている。
どうしようにもスピーカーですら声が耳に突き刺さってくるのだ。

Agapeを集中的に聴くと、
 STAXではなんとかっていた定位ではあるがスピーカーでは、中央で渋滞しているような印象を受けた。
なによりボーカルの位置が不明瞭なのだ。俗に言う音像がフラフラしているような状況だ。
もう一点気になるのがトラックによって音質差がかなり大きい。本当に仕方ないのだけど…
アルバムを通して作品全体を見るよりもかいつまんで好きなところだけ聴いた方が良さそうだ。

 メロキュアを聴く時の心得としてはボーカルが原音を超えるような音量にならないようにすることだろうか。
一線を越えるとあっという間に全体が破綻する。ボリューム操作はいつになく慎重に行う必要がある。
うっかりいつも通りの音量まで上げてしまっては全てが台無しになる。


 実際の音質云々よりも10年経った今でもリマスターされハイレゾが出されたことに意味を見いだしたい。
リマスター盤とハイレゾ盤の価格が同じでさらに音質もさほど差が無いことを聴くと
ハイレゾ前提のリマスターなどはされてはおらず昨今のリマスター商法を見るとある意味良心的と受け取れる。
価格設定が同じなのも大人の事情が隠されているのだろう。

 ハイエンドオーディオとしてはいかがな聴き方かもしれないが音量はひたすら絞っておきたい。
音量さえ上げなければどうということ無いのだ。
環境ノイズを出来るだけ下げてからの小音量再生を推したい。
簡単にまとめてしまうとメロキュアはハイエンドに対応していないようである。


 今思うと好きっていいなよ。のFriendship以上に音が良くなった岡崎律子作品はないようだ。
寧ろボーカルを生かすためにもストリングスを取り直すくらいの開き直りが必要かもしれない。
そんな意味では、
SoFar,SoNearのacousticversionがもっとも聞きやすい曲となっているようである。

 なんにしても原盤とハイレゾ盤はかなり違う。
従来のメロキュアファンならば逆にハイレゾ盤に違和感があるかもしれないほどにだ。
メロキュア特有の靄がかかったような音質は涙で前が見えないような演出で特段悪さをしているようには思えないのだ。
ぼやけた音といってしまえばそれで終わりなのだが。
 10年経ったいま晴れ晴れとした音質ですっきりと聴けるようになったと言えばいいだろうか。


 なんにしても今回メロキュアのハイレゾ解禁のおかげでSTAXを見直す機会をいただけた。
それだけでもありがたい。自分のオーディオ原点STAXを見直す事が出来たし
これからのオーディオに関してもそれ相応の影響をもたらしそうだ。

何かと話題になるSTAX1千万円の音説はそんなに間違いでは無いのかもしれない。

3種類のメロキュアができあがってしまったのだけど
これからも原盤も聴いていくような気がする。
新規にお勧めするならばハイレゾ盤だと思うのだけれど。

機会があったら心の引き出しからそっと持ってきたいメロキュアでした。
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